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教育実習報告(小野木渉太)

経営学科4年 小野木 渉太

 昨年6月3日から14日まででの2週間、母校である市立岐阜商業高等学校へ教育実習に行きました。同校はとても素直な性格の生徒が多く、私が担当した1年生は、落ち着きがあり、やらなければいけないことは先にやってしまうという生徒がたくさんいました。実習2日目に球技大会があり、生徒たちとの交流が活発にできました。

 授業観察では担当クラスの授業に赴き、先生方の様々な工夫を知ることができました。例えば、目標を板書している先生は、授業の展開の中でそれに関わるところになると当初の目標に戻って確認をしてから授業を進めるなど、生徒がどこを理解しなければいけないのかを分かるようにしていました。また、図を描いて解説している先生は、一度白いチョークで描いてから違う色のチョークで上書きしながら解説するという工夫をしていました。

 私が授業をしたのは3年生の財務会計と1年生の情報処理でした。初めのほうは授業を段取りどおりに進めるということで頭がいっぱいになり、教科書やプリントだけでなく、指導案や板書計画の確認をしながら授業を進めていました。授業を重ねるごとに段取りも板書もすぐにできるようになりました。しかし、授業をしていると伝えたいことが多く、時間が足りなくなったり、どこが一番重要なのか生徒たちに伝わらなかったりすることもありました。特に財務会計の授業では、企業と取引先の立場など視点を変えて解説できましたが、そのため内容がとても多くなってしまいました。情報処理の授業ではほとんどが生徒側の作業になってしまうので、時間が余ったり、足りなかったりすることがとても難しいと感じました。

 部活動では簿記部に参加しました。簿記部では、受ける検定試験ごとにまとまって活動していました。私は主に、日商簿記1級や全経簿記上級を目指す生徒と一緒にいましたが、上を目指す生徒ほど「何故、どうして」という疑問を持つことが分かりました。1年生で3級を目指している生徒は、ただ計算方法を覚えたり、書き方を覚えたりしていました。それに比べると3年生は一つひとつ根拠を知り、そこから新しいことを学ぶ姿が多く見られました。部活動を見ていると、主体的な学習がいかに重要で生徒たちの学びにつながるかがよく分かりました。これが1年生の時から続けられていれば、3年生になるころには、今の3年生よりも多くの知識を身につけて卒業するだろうと思いました。

 教育実習全体を通して、教師という立場が生徒たちにとって非常に大きなものであるということを実感しました。実習生でありながら「先生」と呼ばれ、生徒は先生の言うことを正しいことだと認識しています。生徒たちにとって教師は間違いのない存在であることがよく分かります。そんな生徒に間違ったことを教えないために、先生方が日々、生徒のために時間を費やしている姿を目にしました。私も、そんな先生方と同じように生徒に関わっていける教師になりたいと思っています。

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