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ソフトテニスについて(市原希一)

経営学科1年 市原希一

 今の日本のテニス界には、錦織圭選手や大阪なおみ選手など世界で活躍する選手が存在し、それに続いて世界を目指す選手が増えています。そんな日本のテニス界で、19世紀末に硬式テニスから分岐し、日本を発祥地とした、主に東アジアを中心にプレーされているもうひとつのテニスが盛り上がっています。「ソフトテニス」です。ソフトテニスは硬式テニスとは異なり、2対2のダブルスが主流であり、ゴム製のボールを使用することが特徴です。近年ではアジア圏だけでなく、定期的に東欧でもトーナメントが開催されています。そんなソフトテニスの魅力について、話したいと思います。

 一つ目は「老若男女問わずプレーができること」です。ソフトテニスは柔らかいゴム製のボールを使用するため、ケガが少ないです。これは幅広い年齢層が競技に取り組める大きな要因だと言えます。また、ボールがゴム製なので打った後、相手に届くまでにボールスピードが落ちます。そのため、どんなに力のある早いボールを打つ選手であっても、そのボールを相手が全く返せないということがありません。身体能力がそれほど高くなくても、工夫次第で強い相手とも勝負できます。だから、幅広い年代で試合が可能です。私の高校時代、市営テニスコートへ練習に出向いた際、高校生と70歳くらいの方がラリーをしていました。私はその光景を見て、驚きました。「おじいさん」が高校生を圧倒していたのです。歳を取っても、とてつもないスピードボールを打っているのを見て、ソフトテニスに年齢は関係ないのだと痛感しました。

 二つ目は「中学生から始めても上手くなれること」です。私の中学生当時、周りにソフトテニスを小学生から始める子どもはほとんど見かけませんでした。その頃は、野球、サッカー、バスケなどが人気でした。中学から競技を始めても同級生には勝てないのではないか、と思い、経験者がいなかったソフトテニス部を選びました。皆がほぼ同じスタートラインなので、上達すれば大会でもどんどん勝てるようになります。

 三つ目は「上級者とも良い勝負ができる」です。1対1の競技では自分と相手だけなので、実力差が大きく出ます。しかしダブルスが主体のソフトテニスでは、ペアがどう攻めるかが重要です。コンビネーションの良いペアは、個々の実力では負けてしまいそうな格上ペアにも戦略で勝つことができます。私の中学のソフトテニス部は地域でいつもビリの超弱小校でした。周りからも「とりあえずあそこと当たれば次に進める」と散々な言われようでした。私はそれがとても悔しくて、勉強もせずに毎日練習に励みました。そのお陰で、学業成績は悪かったものの(笑)、自分たちでは勝てないと決めつけていた強豪校を次々と倒し、最後の大会では準優勝することができました。小学校から始めた全国レベルの選手に対しても、戦いようによっては勝てるのです。一生の思い出になりました。

ソフトテニスはこれ以外にも多くの魅力があります。私は選手としてソフトテニスはやめてしまいましたが、多くの人にソフトテニスを広め、楽しさや夢を与えられる活動を行ってみたいです。

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