国際未来を切り開く社会性と創造性、そして、人類普遍の知性に富む人間を育成する

  1. コラム
  2. 214 view

朝日大学吹奏楽部 第1回春のコンサート(畦地真太郎)

 本学には、本サイトのトップ・バナーにも掲載されている「体育会吹奏楽部」が存在する。

 まあ、私の母校にはオーケストラ部が存在するんですけどね(全く関与していなかった部による謎マウント)。

 当然、入学・卒業式のイベントなどで演奏を聴く機会もあり、そのレベルの高さは承知していたのではあるが、コロナ禍での演奏会中止・延期や、さらに延期された演奏会の日程が自分の授業とかぶってしまうなど、これまでじっくり聴く機会はなかった。

 というわけで、2022年5月8日(日)に開催された「第1回春のコンサート」(昼の部)が、初めてのステージ鑑賞となったのであった。正直な感想は「うわっ!すごく…レベルが…すごく高くて!レベルがすごくて…すごいです!」。

 第1部は「スプリング・サウンド・ステージ」。課題曲っぽい物から、ポピュラー・ソング、会場全体で盛り上がれる「宇宙戦艦ヤマト」まで、隙のない構成だった。終了後アンケートにも書いたのだが、次回は、ぜひ私の母校が誇る現代作曲家・伊福部昭氏(全くお会いしたことのない先輩による謎マウント)の「ゴジラ組曲」をリクエストしたい。今の編成とレベルの高さを考えると、絶対に映えると思うんだよな…。

 第2部は「スプリング・ゲスト・ステージ」で、ゲストの各務原高等学校吹奏楽部の演奏。いや、うちの吹奏楽部が十八番にしている「君の瞳に恋してる」を聴き比べると、そりゃ演奏技術は「高校生としてはハイレベル」という感じなのだが…とにかくお客さんを盛り上げて引き込んでいこうというアティチュードが素晴らしい。時間の都合でパンフレットから一曲削られて3曲演奏になってしまったのは残念だが、最後には会場全体がノリノリの大盛り上がりであった。

 さて、第3部。“ステージドリルショー”と呼ばれる演し物らしいのだが、シロウトなので「高度に複雑かつ厳密に構成された、演劇要素も入ったマーチングバンド」に見えた。とにかく、これが圧巻。瑞穂市サンシャインホールは多目的用途で、元々演劇もできるような舞台設計がされているとはいえ、限られた面積の中で一糸乱れずパターンを描きながら演奏する姿は、ただの音楽演奏を超えた総合身体表現だと思われた。選抜生は海外遠征もするとは聞いていたが、さもありなんというパフォーマンスだった。というか、こういう芸術分野って、初めて見た。癖になりそうな魅力だったので、たぶん次回も見に行くことだろう。でも、定期演奏会(11月23日)は、こっち方向じゃなくて、普通のステージ演奏かなあ。「これってどこで、どのくらいの時間をかけて練習したの!?」と思える労力がかかっていそうだったから、また来年まで待つしかないかなあ…。

 さて、初めて本気で聴いた本学ブラバンだったが、シロウトでも分かる特徴が一つ。リズムセクションが素晴らしい!いや、もちろん本体のブラスが強靱であることや、スタープレイヤーのいるフルートやサクソフォンが立っていることが前提条件だとは思うのですよ。でも、絶対に乱れない盤石のドラムと、演奏中に三面六臂で走り回っているパーカッションのお二人の貢献度が非常に高いバンドだと感じるのである。「よくそんなに色んな楽器を弾けるな!」というのはパーカッショニストとしては当然なのだろうが、演奏の節々の締めになるところで、目立たず、障らず、確実な彩りとアクセントを加える実力の高さは、筋金入りだと思う。あと男性の方(主将さん?)が鳴らすトライアングル、なんだかよく分からないけど、音の澄み方が違う。大きな目立つ音で鳴らしているわけではないはずなのだが、客席まで届いてくる。家にある子供のトライアングルで真似してみたのだが、どうも理屈が分からない(簡単に分かったら、彼の努力も練習も無意味なわけで…)。

 先にも述べたが、次回定期演奏会は11月23日(祝)に、サマランカホールで開演の予定らしい。今回は当日、子供がドタキャンしてしまって1人で見に行く羽目になってしまったのだが、次回はぜひ家族3人で聴きに行くことにしたいと思う。その時、どんな曲目がかかるのか、どんな仕掛けがあるのか、楽しみに秋を待っていたいと思うのだ。でも、もしかしたらステージドリルショーの方は、朝日祭(10月15・16日)とかで再演してもらえないだろうかなあ…(チラッ)。

コラムの最近記事

  1. 豊田穣と瑞穂市郷土資料館(畦地真太郎)

  2. 勤続20年(畦地真太郎)

  3. AI文章作成がウザい(畦地真太郎)

  4. シェルブールの山笠 (畦地真太郎)

  5. 清洲城でお花見(沙都子)

関連記事