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  1. 学習成果発表
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神谷ゼミ活動報告5 (2020年度版)~おうち飯プロジェクト~(神谷ゼミ)

文:現4年神谷ゼミ生・神谷
編集:神谷

1. はじめに (神谷) 

 神谷ゼミでは教科書などで栄養に関して学びながら、その知識を各自の食生活や競技生活に活用する取り組みをつづけています。2020~2021年はコロナ禍で、調理実習、Inbody計測、介護施設でのボランティアなど、神谷ゼミ恒例の活動がほとんどできない状況です。しかし、そんな中でも何かできることはないかと知恵を絞り、2020年度2、3年生のゼミ活動として「外出自粛下におけるビタミンD不足とその改善案」を提案することにしました。「コロナ禍の外出自粛でビタミンD不足が心配されている」というネットの記事にヒントを得ての活動です。

2. なぜ自宅での自粛がつづくとビタミンD不足が懸念されるのか?(分担:KM)

 カルシウムの吸収を助ける働きをするビタミンD。『ビタミン』と名がついていながら、実は図1のように、ヒトの体内でもコレステロールから合成されているのです。コロナ禍の自粛でお家時間が増えて日光を受ける機会が減少すると、皮膚で浴びる紫外線量が減り、②のステップがうまくいかなくなるので、ビタミンD不足が心配されているわけです。

3. ビタミンDの働き(分担:KU)

 ビタミンDには大きく分けて2つの働きがあります。
 1つ目は腸管からのカルシウムの吸収を高めることです。骨の材料となるカルシウムは吸収率が非常に悪く、食品から摂取した量の20~30%しか体内に取り込まれないのですが、ビタミンDはその吸収率を上昇させます。またビタミンDは甲状腺ホルモンや副甲状腺ホルモンと共同して血液中のカルシウム濃度を一定に保つことにも役立っています。
 2つ目は骨の健康を保つことです。骨は絶えず破壊と再生を繰り返しており、これには血液中にある破骨細胞と骨芽細胞が関係しています。ビタミンDは破骨細胞と骨芽細胞の働きを活発化し、正常な骨の新陳代謝を促します。
 また最近では、免疫力アップ効果やガンや糖尿病、自閉症、妊娠しやすい体作りなどに有効かもしれないという報告もされるようになってきています。

4. おうち飯プロジェクト開始!

 そこで、巣ごもり中の神谷ゼミ3年生(現4年)が「ビタミンDを積極的に摂取する」ためのメニューを考えて、実際自宅で作り、MoodleやLineにアップしあいました。

1) ビタミンDを多く含む食材(分担 RO):
 まず、どんな材料を使えば良いのか調べました(表1)。

 ビタミンDには植物性食品由来のビタミンD2と動物性食品に含まれるビタミンD3の大きく2種類のグループがあります。
 一般に「ビタミンを取る」には「野菜を摂ればよい」と考える人が多いと思いますが、「ビタミンD」に関しては、私たちがよく使う葉菜や根菜類にはあまり含まれていません。植物性でビタミンDを多く含む食材としては、椎茸やキクラゲなどのキノコ類があげられます。ただ、確かにキノコ類は100グラムあたりの含有量は多いのですが、1回の食事あたりで考えると、鮭やまぐろなどの魚介類もよい食材といえます。最近はビタミンD強化卵なども販売しています。ゼミのみんなも、魚や卵を使ったメニューを考えてきました(写真1)。

2)ゼミ生3年の考えた献立とキャッチフレーズ

写真1

3)人気投票(作ってみたい!食べてみたい!のはどれ?)(神谷ゼミ2、3年(現3、4年))
 ゼミ2年・3年生(2020年度)の投票の結果、「手軽に作れておいしそう」という意見が多く、第1位はRS君の「ビタミンDたっぷり親子丼!」になりました。ちなみにビタミンDの摂取量が最も多い献立は「バランスの取れたごはん」の25μgです(表2)。やはり若い世代には「魚」より「卵」(オールインワン?)のほうが人気のようです(by神谷)。
 そこで、スポーツ栄養学をご専門とする健康スポーツ学科の塚中先生のアドバイスで、「ビタミンDたっぷり親子丼!」の肉の代わりに魚肉ソーセージを使用してビタミンD量のアップを図りました。(もはや他人丼ぶりですが!)以下、材料と作り方です。

写真2 ビタミンDたっぷり親子丼(魚肉ソーセージバージョン)

材料
ご飯 240g(丼1杯)
魚肉ソーセージ 1本90g
玉ねぎ 30g
溶き卵2個 120g
水100ml①
めんつゆ大匙2①

つくり方
1.玉ねぎを薄切りにする。
2.魚肉ソーセージを斜め切にする。
3.プライパンに①と切った玉ねぎを加えて強火にかける。
4.煮立ったら中火にして3分煮込み、魚肉ソーセージをいれる。
5.溶き卵を入れ軽く混ぜたら蓋をし、弱火で1分蒸す。
6.半熟の状態で火を止め、ご飯に盛り合わせ、刻みのりをふって完成!!

4)ビタミンDたっぷり親子丼(魚肉ソーセージ使用バージョン)の 栄養分析(担当 TI)

この1食で、1日あたりの目安量の約3分の2のビタミンDをとることができます。このメニューだけでは食物繊維が特に不足するので、サラダや野菜炒めをサイドメニューとして加えればさらにパワーアップです!(サイドメニュー^考案 SH, SM)

5. まとめ

 遠隔授業となりましたが、Zoom, Line, MoodleとICTをフル活用しつつ、すこし感染が下火になれば、バラバラと神谷研究室に通い(呼びつけられ?)なんとかまとめることができました。原稿担当は2020年度3年(現4年生)のゼミメンバーでしたが、Moodle上のゼミコースを 2, 3学年共通にしたので、2年生(現3年生)も人気投票に参加したり、独自のサイドメニューを考案したりと本プロジェクトに参加してくれました。不自由な状況下でも、創意工夫と皆の協力があれば、なんとかできるという良い体験になったのではないかと思います。

6. 参考資料

1)成田崇信:外出自粛 ビタミンD不足にご注意を 毎日新聞 医療プレミア 2020年3月30日
最終アクセス:2021年8月28 https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200324/med/00m/100/015000c
2)荒川俊哉他(著・編):スタンダード生化学・口腔生化学 第3版, 学研書院(2019)
3)文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)準拠 日本食品成分表, 医歯薬出版(2021)

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